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来店単価が計測できるSNS広告でチラシ頼みの集客から脱却、西鉄ストアの人流データ活用

来店単価が計測できるSNS広告でチラシ頼みの集客から脱却、西鉄ストアの人流データ活用

株式会社西鉄ストア

2026.01.06

KEYWORDS

  • #SNS広告
  • #イベント集客
  • #スーパーマーケット
  • #小売店
  • #広告効果検証
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株式会社西鉄ストアは、福岡県・佐賀県を中心に、4ブランドのスーパーマーケットやお酒専門店、飲食店を展開しています。

地元生産者と連携した新鮮な食材や、シェフが監修した本格惣菜、駅直結店舗といった、西鉄グループならではの強みを活かした多様な店舗スタイルが魅力です。さらに、お買い物の補助や食材選び・献立の相談を行う「コンシェルジュサービス」を設けるなど(※一部店舗)、きめ細やかなおもてなしで、地域の暮らしに寄り添ってきました。

本記事では、西鉄ストアがunerry の人流データを活用し、SNS広告が“実際の来店”にどれだけ貢献したかを捉えた取り組みをご紹介します。「大創業祭」の集客施策では、人流データならではのセグメントを設計し、インプレッション数やクリック率だけでは把握しづらい来店までの効果を、来店単価で明らかにしました。

事例取材にご協力いただいたのは、株式会社西鉄ストア 営業企画部 営業企画課 課長・椋野 雅大様、同課・崔 光海様です。

<この記事のポイント>
● 人流データで「直近1ヶ月以内のお客様」「しばらく来店のないお客様」の2セグメントを設計
● SNS広告の来店単価を見える化 チラシ依存からの脱却につながる新たな集客手段としての有効性を確認
● 複数施策のデータ蓄積で「投資額に対してどれだけ来店が見込めるか」という相場感を獲得

来店単価197円。常連のお客様と、しばらく来店のないお客様の2セグメントで効果を可視化

西鉄ストアではこれまで、折込チラシやポスティングを中心に販促活動を行ってきました。しかし福岡都心部では新聞購読率の低下やマンション居住者の増加によりチラシが届きにくく、特に若年層へのアプローチが課題となっていました。

SNS広告にも独自に取り組んでいたものの、得られるのは表示回数やクリック率といったオンライン指標が中心。「実際に来店につながったのか」を把握できず、施策改善につなげる示唆が得にくい状況が続いていました。

そこで西鉄ストアは、unerry の「Beacon Bank AD」を活用し、広告接触後の来店まで踏み込んだ効果検証に取り組むことにしました。

2025年6月には、年間最大イベント「大創業祭」に合わせてSNS広告(Instagram)を配信。配信期間は6月11日〜16日で、全店舗(一部を除く)を対象に実施しました。

今回は人流データを活用し、従来のSNS広告では難しかった「実際に店舗に来たことがあるかどうか」という実行動に基づき、「直近1ヶ月以内に来店したユーザー」と「1ヶ月以上来店のないユーザー」の2つのセグメントを設定しました。

セグメント①:直近1ヶ月以内に来店したユーザー
西鉄ストアに過去1ヶ月以内に来店した実績のあるユーザー。常連客の維持・離反防止を目的としたセグメント。
セグメント②:1ヶ月以上来店のないユーザー
西鉄ストアに来店した実績はあるものの、1ヶ月以上来店していないユーザー。休眠顧客の復活を狙ったセグメント。

 

その結果、施策全体では来店単価197円と効率的な成果が得られ、西鉄ストアの平均購買金額と照らし合わせても十分な投資対効果が確認されました。

セグメント別の結果からは、常連客の維持施策としての有効性に加え、休眠顧客の再来店を促す際のコスト感も把握でき、目的の異なる二つの層を一度の施策で検証できた点が大きな収穫となりました。

「どのセグメントにどれだけ投資すればどの程度の来店が見込めるか」という基準を得られたことは、今後のチラシとSNS広告の予算配分を最適化するための重要な判断材料となりました。

INTERVIEW

「革命」だった来店計測、人流データが地域スーパーにおける集客の常識をアップデート

株式会社西鉄ストア 営業企画部 営業企画課 課長 椋野 雅大様
株式会社西鉄ストア 営業企画部 営業企画課 アシスタントマネージャー 崔光 海様

——西鉄ストアの魅力や特徴について教えてください。

崔様:

西鉄ストアのモットーは、食を通じて「安全・安心で価値ある商品の提供を通じ、お客様の豊かなくらしと地域の発展に貢献する」ことです。そのうえで、当社には3つの特長があると考えています。

まず一つ目は、「こだわりの品揃えとグループ連携」です。安心・安全を大前提に、地元生産者と連携した新鮮な食材に加え、シェフが監修した本格惣菜やレトルトカレーなど、グループ協働による商品開発にも取り組んでいます。また鉄道会社としての特性を活かし、駅直結店舗や都心型の小型業態「レガネットキュート」など、利用シーンに合わせた
業態展開も進めています。

二つ目は、「多様なライフスタイルへの対応」です。キャッシュレス決済の推進に加え、店舗には「コンシェルジュ」を配置し、お買物の補助から献立相談などをサポートしています。(※一部店舗)その他、移動販売や配送サービスも展開しており、ご年配から共働き世代まで幅広いお客様にご利用いただいています。

三つ目は、「地域との深い絆」です。当社ではスーパーマーケットにとどまらず、「博多やりうどん」や「まんぷく食堂 ぎおん亭」といった飲食事業も手がけ、多方面で“食の楽しさ”を届けています。“まちの冷蔵庫”のような存在として、地域の方が気軽に立ち寄り、食を楽しめる場づくりに努めています。

――本取り組みの前に感じていた課題はありましたか?

崔様:

全国の地域スーパーマーケットでも同様かと思いますが、当社もこれまでの店舗集客はチラシが中心で、ほぼ唯一の手段となっていました。特に福岡都心部では、生活スタイルの変化もあり、今後チラシだけではリーチしきれないのではないかという危機感がありました。

そこで数年前からSNS広告にも取り組み始めたのですが、把握できるのはインプレッション数やクリック数といったオンライン指標まで。「実際に見た方が来店したのか」が分からず、施策改善につながらないことが最大の課題でした。

たとえば、広告の見た目が良くオンライン上の反応が良くても来店につながっていないケースや、逆に来店効果が出ていても評価ができないケースもあり、判断材料としては不十分だと感じていました。

――パートナーとしてunerryを選んでくださった理由について教えてください。

崔様:

来店計測を行うにあたって複数の企業様にお話を伺いましたが、レポートの説明や今後の改善策まで踏み込んだサポートが最も手厚かったのがunerryさんでした。

もう一つの決め手は、ビーコン導入の提案です。当社アプリと連携することで、将来的にさらに大きな取り組みに発展できる可能性を感じました。来店計測だけでなく、“ビーコンを軸に広がりをつくれるパートナー”として伴走していただける点が、unerryさんを選んだ理由です。

――今回の取り組みについて、率直な感想をお聞かせください。

崔様:

「大創業祭」をはじめ複数のイベントでSNS広告を配信した結果、来店効果を数値で把握できるようになったことが非常に大きな収穫でした。 想定よりも良い成果が得られ、来店単価は200円未満の水準に。当社の平均購買金額と照らし合わせても十分な投資対効果が見込める結果となりました。

当社は価格だけで勝負するのではなく、イベントや旬の魅力をきっかけにお客様に足を運んでいただくことを大切にしているスーパーマーケットです。その意味でも、広告がしっかり来店につながったことは大きな成果だと感じています。

今回の施策は比較的小規模な予算で実施しましたが、地域スーパーでも“来店効果を検証できる手段”が確立できたことは、今後の施策拡大に向けた大きな前進です。

――複数回取り組むことで、どのような成果や学びが得られましたか?

崔様:

複数回の施策を重ねることで、「この規模ならどれくらい来店につながるのか」という基準値が徐々に見えるようになってきました。一度きりでは判断しづらかった部分も、データが蓄積されることで再現性のある“相場感”として捉えられるようになりました。

今後SNS広告への投資を広げていく際に、データに基づいて計画や予算設計ができるようになりました。チラシに依存しすぎない集客体制を整えていくうえで、心強い材料だと感じています。

――御社内での反応はいかがでしたか?

椋野様:

部内では非常に関心が高く、具体的な数値への興味も強い状況です。レポートを共有しながら、SNS広告やマーケティングの考え方を学ぶ機会も増えてきました。
今後、施策を重ねて効果が数字として積み上がっていけば、これまでチラシが中心だった集客アプローチに加えて、データを基点に施策を組み立てる考え方が社内全体に広がっていくと期待しています。

――今後の展開や、unerryに期待していることがあれば教えてください。

崔様:

SNS広告は、チラシに比べるとまだ施策規模は小さいものの、今回の実施で「しっかり効果が出る」ことが確認できました。今後、投下量を広げていくことで、売上へのインパクトもより大きくしていけるのではないかと期待しています。

またこれからは、ビーコンを活用した取り組みも発展させていきたいと考えています。リテールメディアへの取り組みも伸びてきており、お買物体験の中で「どの接点をどう強化するか」がこれまで以上に重要になります。

当社アプリとの連携も含め、ビーコンが 「来店前 → 来店中 → 来店後」 の行動を有機的につなぐ軸になれば、より一貫したお客様体験の設計につながると感じています。そうした“次の一歩”を、unerryさんとご一緒できればと思っています。

 

椋野様:

西鉄ストアとしては、グループシナジーを活かした施策を今後さらに強化していく予定ですので、ぜひご期待いただければと思います。

また当社は、九州の小売企業が集まり共同でリテールメディア市場を盛り上げる「九州リテールメディア連合会」にも参加しています。九州は人口減少やドラッグストアとの価格競争も背景に、“本業以外の領域では協力し合う”文化が根付いている地域です。ライバル企業であっても知見を持ち寄り、新しい取り組みを一緒に模索・実行していける点が大きな特徴だと感じています。

そのなかで、SNS広告は地域のスーパーマーケット全体としてまだ十分に浸透していない領域です。今回の取り組みで効果が確認できたからこそ、パートナーを増やし、九州全体でマーケティングのレベルアップを図っていきたいと考えています。

こうした“横のつながり”が力を発揮する場面では、データで集客を支えていただいている unerry さんにも、九州全体を盛り上げるパートナーとしてご一緒いただけると心強いです。

[取材日] 2025年11月27日 ※記載内容は取材当時のものです。

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