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羽田空港「HANEDA Shopping」、急成長を支えたビーコン情報活用のEC送客

羽田空港「HANEDA Shopping」、急成長を支えたビーコン情報活用のEC送客

日本空港ビルデング株式会社

2021.04.28

KEYWORDS

  • #EC
  • #SNS広告
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日本空港ビルデング株式会社は、羽田空港旅客ターミナルの運営会社として、「施設管理運営」「物品販売」「飲食」の事業を展開している企業です。2020年7月、同社ではEC事業を新たな収益の柱にすべくEC事業課が新たに組織され、本格的な始動が始まりました。

HANEDA Shopping」も、EC事業課が担う重要な施策の一つ。

羽田空港限定の商品など、魅力的な商品を多数取り揃えるこのECサイトは、7月の新組織立上げ以降急成長していますが、unerryもサイト送客のための広告配信の領域でご支援させていただきました。

今回は、施策内容についてご紹介するとともに、取り組みのご感想や今後の展望などを、旅客ターミナル運営本部 リテール営業部グループ リテール営業部 EC事業課 堀 史晴様、高橋 亮様にお伺いしました。

<この記事のポイント>
● 粒度の細かいビーコンデータならお客様像と強く重なるセグメントも発見可能
● 100億円事業を目指す、その基盤作りのためのEC集客
● 旅マエから旅アトまで。ECと接続した空港体験のアップデート

屋内人流も捉えるビーコン情報から新たなお客様像を発見

新型コロナウイルス感染拡大は、2020年-2021年の年末年始の帰省にも影響を及ぼし、例年ならば飛行機に乗って地元に帰り、家族や友人との再会を楽しんでいた方々の多くが自粛することになりました。

そうした中、「HANEDA Shopping」では遠隔地にいる大切な人のために、羽田空港のお土産を贈ることで少しでも明るい気持ちになってほしいという想いのもと、サイト集客強化に向けてunerryの位置情報を活用した広告ソリューションの導入を決定。「過去の羽田空港利用者」、また「HANEDA Shopping」のお客様像と重なる「デパ地下利用者」の2つの軸にあてはまると推定されるユーザーをunerryのリアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank®」でセグメンテーションし、FacebookやInstagramなどのSNSを通じて広告を配信しました。

※本施策においては名前や電話番号など、個人を特定できる情報は一切取得・使用しておりません。

ECサイト「HANEDA Shopping」

ターゲットの心をつかんだ年末年始、CTRは2%を超えた

年末年始を含む14日間の配信結果は平均クリック率1.8%と安定的に高い数値となり、また年末年始の休暇が始まるタイミングでは2%を超える日もありました。クリエイティブにも反映した「帰省ができなくても贈り物を」というメッセージが、配信先のターゲットの心をうまくつかんだ結果と考えられます。

また、年明け以降は広告配信経由での「HANEDA Shopping」訪問者が増え、データが蓄積されたため「サイトに訪問し、商品をカートに入れたが途中で離脱したユーザー」をターゲットに追加。この、一度は商品をカートに入れた高関心ユーザー層については、アプローチ開始数日でコンバージョン率22%と、非常に高い数値で推移しました。

Facebook広告 配信イメージ

INTERVIEW

DX推進のための基盤作り

日本空港ビルデング株式会社
旅客ターミナル運営本部 リテール営業部グループ リテール営業部 EC事業課 堀 史晴様、高橋 亮様

――今回のお取り組みのきっかけを教えてください。

取り扱い商品の一つ、三本珈琲×仁々木「カフェショコラウィッチ」

高橋様:
unerryさんから最初にご提案いただいたのは、サイト立上げすぐの早い段階でした。SNS広告自体も初めての取り組みでしたが、空港に訪れた方だけでなく、今回のメイン商材である「お菓子」と親和性の高い百貨店利用者にアプローチできる今回の手法には非常に興味を持ちました。

その後、品揃え強化やサイトリニューアルなどのブランド強化をやってきたことで売上げも順調に伸び、満を持した贈り物シーズンの年末年始に広告配信を決定しました。

堀様:
昨年はコロナの感染が拡大したことで、帰省できないという方が日本中にいらっしゃいました。実際には会えない代わりに、お土産を贈ることで少しでもほっこりした気持ちになって欲しいという想いもあり、このタイミングで開始しました。

ただ、デジタルマーケティング広告は中長期的な取り組みだと考えています。単月の費用対効果を見るよりは、売上・利益を出すために足下の会員組織をじっくり固めることに重点を置いています。

――今回のお取り組みへの率直なご感想を教えてください。

高橋様:
配信結果については、満足できる非常によい結果が出ているなと感じています。「HANEDA Shopping」来訪者の購入率も高く、社内の別のマーケティング部門からも評価してもらっています。

堀様:
今回の好結果を見て改めて感じたこととしては、他ECサイトと比較しても「(羽田空港に対して)ポジティブな印象を持っている人が多い」とういうことです。

旅行に行く前には、ワクワクした気持ちで空港を訪れますし、飛行機が好きというファンの人も多いです。ブランドのファンを作るのは、言うほど簡単ではないですが、羽田空港には既存のファンがいる。そういった状況を踏まえて、一人一人のファンの期待に応えられる環境をECでも実現できればと思っています。

以前までは、その日その日、羽田空港を安心・安全にご利用頂くことに手一杯で、「新たな顧客体験の提供」という点では至らない部分もあったかもしれません。コロナによる厳しい環境に置かれたことは、マーケティングを捉え直す機会にもなりました。

――unerryをパートナーに選んでくださった一番の理由を教えてください。

高橋様:
日本最大規模のビーコンネットワークを保有している、というのが、理由としては最も大きかったです。過去に空港に来た人だけでなく、「デパ地下によく行く人たち」にターゲティングするにはGPS情報だけだと、判別できません。同じデパートでも階が違えば、ターゲット像とは異なると思います。屋内の、フロアごとに人流データを解析できているビーコンネットワークは決め手になりました。

――羽田空港として今後、どんなことに取り組んでいきたいですか?

堀様:
まずは、アプリを中心とした1to1でのコミュニケーションを実現していきたいです。例えば、羽田空港の3つのターミナルには、レストラン、物販、マッサージ、床屋などの店舗が約450店舗あり、また、病院や保育園などの施設もございますが、巨大な建物の中に点在するサービスを隅々まで知ることは難しいと思います。

約450店舗を擁する羽田空港

さらに、お客様一人一人の状況も異なります。搭乗までの時間、ルート、利用したいサービスなどは様々です。ターミナルは横に長いので、探し回っていると時間がかかってしまいます。たとえば、「この店ではない」「混んでいて入れない」と気づいた時には、もう400メートル歩かないといけない…といったような場合もあるかもしれません。

それらを考慮しつつ、お客様一人一人がどういう順番でどう行動すれば、より空港を楽しく、安心・安全・快適に利用できるようになるのか、そういった情報を分かり易い形で伝えていきたいですね。例えば、 「フライトまでの時間が少ないので、ECサイトでお土産をご購入してご自宅で受け取りませんか? 手ぶらで帰宅できて楽ですよ」 とか、「搭乗口近くのレストランが空いていて、クーポンもありますよ」 みたいな 「その人に刺さる情報」 をアプリから発信したいと思います。

アプリ上に空港のサービスをわかりやすくまとめ、有用な情報としてタイミング良くお出しすることで、 「お客様がやりたいと思ったこと、それ以上のことができる」 という状態を作ることが今の目標です。

ECでは “旅マエ” から “旅アト” までお客様とつながることができます。羽田空港で空港内の体験をアップデートしながら、お客様の旅マエから旅アトまでの全ての体験をアップグレードできたらと考えています。

[取材日] 2021年3月3日 ※内容は取材当時のものです。

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