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天気で変わる、東京ミッドタウン日比谷の歩き方 人流×気象情報のリアルタイムプッシュ配信でイベント集客

天気で変わる、東京ミッドタウン日比谷の歩き方 人流×気象情報のリアルタイムプッシュ配信でイベント集客

東京ミッドタウンマネジメント株式会社

2023.01.17

KEYWORDS

  • #イベント集客
  • #リアルタイムプッシュ配信
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ビジネスの中心地でありながら、映画に演劇といったエンターテイメントが集積する日比谷エリア。

そのランドマークとして誕生した東京ミッドタウン日比谷には2018年のオープン以来、感度の高い大人たちが集まっています。また、メインエントランス前の屋外スペース、日比谷ステップ広場では季節ごとに華やかなイベントが開催され、人々の思い出づくりに一役買っています。

「HIBIYA SUMMER SQUARE」は、東京ミッドタウン日比谷が主催し、2022年7月22日~8月28日に開催された、東京都心の夏の涼やかな過ごし方を提案するイベントです。夜はミストとライトアップで「夏の涼」を演出。平日はオフィスワーカーや映画・演劇を観劇する方々、週末はお子様連れのファミリーもキッチンカーやマーケットを楽しまれました。

本記事で紹介する事例は、「HIBIYA SUMMER SQUARE」への集客のためにご利用いただいたオフライン行動情報と気象情報を活用したリアルタイムプッシュ配信です。担当者様のインタビューと併せてお届けします。

<この記事のポイント>
● 2種のリアルタイムプッシュ配信を使い分けイベント集客を実施
● イベント会場周辺にいる方へプッシュ配信
● 過去来訪者セグメントに天気/気温/降水・湿度条件を組み合わせ、配信コンテンツを振り分け

天候により異なる楽しみ方をプッシュ配信で訴求

「HIBIYA SUMMER SQUARE」は天候によって、楽しみ方が大きく異なるイベントです。今回は通常のリアルタイムプッシュ配信と併せて、気象情報を組み合わせた配信を行いました。

通常のプッシュ配信では、「東京ミッドタウン日比谷の周辺にいる人」へリアルタイムの配信を行いました。

リアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank」と連携したアプリをスマートフォンにインストールしたお客様が指定エリア内に入ると、「HIBIYA SUMMER SQUARE」に関するお知らせがアプリからのお知らせとして届く仕組みです。

もう一つは「天気プッシュ」です。

「天気プッシュ」は、「Beacon Bank」に蓄積されたビッグデータから推測される普段の行動傾向を踏まえた配信セグメントに、天気/気温/降水・湿度といった気象データ、時間やエリアの条件などを組み合わせてコンテンツの振り分け設定が可能なプッシュ配信サービスです。(https://www.unerry.co.jp/news/tenkipush

「天気プッシュ」の設定例 ※本事例での配信とは異なります。

今回具体的には「過去3ヵ月以内に東京ミッドタウン日比谷に来たことがある人」に向けて、天気条件ごとに別々のイベントを訴求しました。

たとえば、配信時間は11時30分、同日の14時〜17時の気象予報が晴れかつ最高気温35度以上、もしくは曇りかつ最高湿度が70%以上であれば夜の「HIBIYA AQUA SCENE」を訴求し、ミストと光が夜風を彩る世界観を楽しんでもらうように。逆に雨が予想されている場合は「HIBIYA SUNSET HOUR」という屋内での夕飲みイベントを訴求するというコンテンツの切り分けです。

いずれも位置情報から、実際に広告を見た人がイベントに訪れたかどうかの効果検証を行い、また前月との来訪頻度の比較を行いました。

その結果、「天気プッシュ」での広告を見た方の方が、「東京ミッドタウン日比谷に来訪する頻度が低い人」の割合が多いというデータが得られ、比較的ライト層に対しても「天気プッシュ」が来訪の後押しとなる可能性が示唆されました。

INTERVIEW

日比谷を思い出に残る場所に。街の「経年優化」を目指す

東京ミッドタウン日比谷のブランディング、街のプロモーション企画の立案・実行をされているご担当者様にお話を伺いました。

――東京ミッドタウン日比谷でイベントを開催する狙いについて教えてください。

日比谷は”日本のブロードウェイ”とも呼ばれるほど、文化的な刺激に溢れる街です。

東京ミッドタウン日比谷内には東京最大級のシネマコンプレックスが、周辺にも複数の劇場や老舗のホテルが位置しているなど、世界に発信できるエンターテイメントが集まるエリアです。

我々のチームでは、東京ミッドタウン日比谷を起点に、この魅力的な街を「経年優化」させていきたいと考えています。街のハードの部分として、デザインだったり綺麗だったりという新しさによる魅力は当然ありますが、年を経ることでさらに魅力が増す街づくりに貢献していきたいと思います。

そのためには、訪れる人々に、建物そのもの以上に素敵な思い出の残る場所として日比谷を記憶していただけるかが勝負だと考えています。

春のゴールデンウィークには演劇、夏には涼、秋には映画、冬はイルミネーションといつ訪れても皆様の日常に貢献できるのが、東京ミッドタウン日比谷です。魅力的なイベント開催に向けて、チームでアイディアを出し合っています。

 

ミストとブルーのライトアップが幻想的な「HIBIYA AQUA SCENE」

――普段は、イベントプロモーションとしてどのような集客施策を実施されているのでしょうか?

館内や日比谷エリアでの告知に加え、近隣駅でも屋外広告を行っています。また、自社でのInstagramの発信や、インフルエンサーの方にご協力いただくなどSNSでのプロモーションも行うことが多いです。

今回のような人流データを活用した広告配信は初めてですが、新しい施策を通して、周辺のお客様に立ち寄ってもらうこと、新しいファンを作りイベントにお越しいただく機会を作りたいと思いご依頼しました。

――今回の感想と、今後のデータ活用に対する期待について教えてください。

今回は日比谷エリアにいる方や狙ったセグメントに向けてアプローチし、実際に集客に繋げるという目的を果たせて良かったです。

今後については、お客様についてさらに知ることができればと思います。カードに紐づく自社で活用可能な顧客データもあるのですが、カード決済する方ばかりではないので具体的にマーケティングしようとすると難しい側面もあります。

たとえば人流データでどのエリアから来ている方が多いのかわかれば、そのエリアから重点的にプロモーションも可能だと思います。顧客属性を掴むことで、サービスの改善や拡充も検討できます。我々が想像しているターゲット像とのギャップが出た場合、それがプラスのギャップなのかマイナスのギャップなのかもあるかと思いますが、よい形で街に還元できるのではないでしょうか。

館内のバー・レストランで夕飲みを楽しむ「HIBIYA SUNSET HOUR」

――担当者の対応はいかがでしたか?

ご担当者の方には粘り強く対応いただきました。これからも自社の顧客データも活かしながら、さらなる分析を行っていきたいと思いますので、ぜひ最新事例などを教えていただきたいと思います

[取材日] 2022年11月30日 ※記載内容は取材当時のものです。

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