技術

2021.06.20

kuraya

Anthosについて (Ingress for Anthos)

Anthosについて (Ingress for Anthos)

本記事は、2020年5月に掲載されたEngineer Blog(Medium)からの転載です。

みなさん、こんにちは。GWはロードバイクで新潟まで行きたかった蔵谷です。(もちろん中止しました。。。)

今回からWordPressからMediumへ移行しました!

最近BeaconBankに導入すべくAnthosについて勉強しています。Anthosでググるとマルチクラウドの記事がいっぱい出てきますが、他にも便利な機能がたくさんあります。今日は他の便利な機能について書いていきます。

Ingress for Anthos

マルチクラスタ・マルチリージョン間のHTTP(S)ロードバランシングするためのサービスです。これを使うことについて、以下のメリットがあります。

  • マルチリージョンにクラスタを作ることによって、より近いサーバーにアクセスできるので、レイテンシが低くすることが可能になる。
  • リージョン障害等でクラスタが落ちた場合、他のリージョンのクラスタでサービス続行できる。
  • クラスタ再構築のような大規模なメンテナンスがしやすくなる。

逆にデメリットとしては、

  • アクセスが分散されることを見越したリソース調整をしておかないと、コストが高くなってしまう。
  • 新しいサービスなので、ドキュメントが少なめ。

あと、KubernetesにはMulti Cluster Ingressというものが用意されているのですが、以下のような違いがあります。

  • Anthos for Ingress ・・・CRD形式。GCPのマネージドサービス。現状はGKEのみ設定できる。
  • Multi Cluster Ingress・・・CLI形式(別途kubemciをインストール)。サポートなし。

GKE使っていて、マルチクラスタで運用したい場合はAnthos for Ingressがおすすめです。

構成図

以下は登場人物の説明です。

  • MultiClusterIngress(mci)・・・静的IPとどのMutiClusterServiceを紐付けるかを書きます。必要に応じてSSL証明書の設定も書きます。
  • MultiClusterService(mcs)・・・MutiClusterServiceとどのアプリケーションを紐付けるかを書きます。

注意点としては、同じ名前空間をクラスタに作成しないと駄目な点です。(MultiClusterIngressとMultiClusterServiceとServiceのmetadata.namespaceを揃える。)

構築手順
構築手順については、公式ドキュメントが詳しいので、そちらを見てください。

 

【Anthos、GoogleCloudPlatform】はGoogleLLCの商標です。

この記事を書いたのは

kuraya

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エンジニア。最近はGoとKotlinを使うことが多いです。 趣味はロードバイクで、たまに100km以上を1日で走ります。

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