レポート

2024.04.08

うねりの泉編集部

再開発後の虎ノ門エリアの人流はどうなった?来街者像や回遊状況を徹底解説!

再開発後の虎ノ門エリアの人流はどうなった?来街者像や回遊状況を徹底解説!

本記事は2024年2月7日に開催されたウェビナー「話題エリアの人流をクイックレポート! 人流分析 即レポセミナー 〜虎ノ門編〜」の内容をイベントレポートとしてお届けするものです。

unerryでは、月間400億件超、国内1.5億IDの人流ビッグデータを分析することで街の変化を捉え、まちづくりやビジネスに繋がるヒントをご提案しています。

今回のウェビナーでは、最短2週間でご納品可能なunerryの分析サービス【人流分析 即レポ】のレポートイメージに沿いながら、近年の再開発で大きく変貌した「虎ノ門エリア」の人流を徹底的に分析し、その変化を解説しました。

人流分析 即レポとは?


【人流分析 即レポ】は、本格的な人流分析を気軽にスタートできるunerryのサービスです。

要件をきちんと固めて人流分析に臨むのはハードルが高いけれど、「まずは場所と期間だけを決めてサクッと人流分析を行いたい」という企業様や自治体様におすすめのものです。

特徴は「早い」「安い」そして「わかりやすい」。

①早い:最短2週間でクイック納品!実態把握がすぐにできます

②安い:人流データを活用した本格的なレポートを、50万円から利用できる

③わかりやすい:期間と場所を指定するだけで人物像や回遊状況が立体的に把握可能

分析初心者にも「わかりやすいレポート」で社内共有も安心です!

「どんな人が来ているか知りたい!(来訪者分析コース)」「どう過ごしているか知りたい!(滞在分析コース)」の2つのコースをご用意しましたので、お客様の課題感やビジネスモデルによって最適なものをお選びいただけます。

さて、「人流分析 即レポ」では具体的にどんなことが分かるのでしょうか?
虎ノ門エリアを例に、見ていきましょう!

再開発後の虎ノ門エリアを人流データで分析

虎ノ門ヒルズ ステーションタワー地下2階 ランチにも人気の「T-MARKET」

分析にあたって…
再開発が進み、街の景色が大きく変わった東京都港区の虎ノ門エリア。2023年10月には、日比谷線虎ノ門ヒルズ駅直結の「虎ノ門ヒルズステーションタワー」が開業しました。そこで街の移動の拠点となる虎ノ門ヒルズ駅に着目し、虎ノ門エリアの人流や属性が開業日前後でどのように変化したのかを分析しました。集客や回遊性向上に、まちづくりに、コンテンツづくりにと様々な施策に活用いただければと思います。

【来訪者分析コース】で解説!

まずは、「どんな人が来ているか知りたい!」人のための【来訪者分析コース】で解説します。

こちらは、人数の増減傾向を可視化したグラフです。1日ごとの利用人数が、対象計測期間(2023年9月1日〜10月31日)の2ヶ月間の平均を「1」とした時に多いか少ないかを示しています。「虎ノ門ヒルズステーションタワー」の開業日である10月6日には平均の約3倍の人が訪れており、この日を境に平日/土日祝ともに利用人数が増加しています。

次にデモグラ構成です。開業後には女性の割合が増え、中でも40〜50代の方が増えています。若い方だけでなく「大人の女性も楽しめる街」という虎ノ門エリアの新たな特徴が見えてきました。

次に来街者の居住地分析です。開業後は、開業前と比較すると港区居住者の方の構成比が減少し、その他の遠方のエリアからの来訪者も見られますね。

ところで、「居住地」については夜間に長時間滞在があるエリアを主な因子として、人流データのAI分析により判定しています。同様に「勤務地」は日中の滞在状況で判定可能です。(当社独自のアルゴリズムにより解析。またデータ加工時には少数サンプルの秘匿や詳細な住所までは判別しないなど、プライバシーに関する様々な配慮を行っています)

勤務地についても、開業前は半数以上が港区勤務者でしたが、居住地の傾向と同じく他区勤務者の来訪比率が増えています。

こちらはunerry独自の指標である「行動DNA」を説明するサンプルの図です。「行動DNA」からは普段の行動傾向を知ることが可能です。さまざまなスポットを「外食」「ショッピング」「生活・サービス」などを中心とした約150の場所カテゴリに分類し、指定した期間内に対象となるユーザー群が足を運ぶ度合いを偏差値で示しています。

全体の行動傾向を偏差値50としたときに、対象となるユーザー群の度合いを見ることでその特性を把握することができるのです。

開業前後で「行動DNA」を比較すると、「レストラン」偏差値の高さは開業後も維持。外食好きが訪れるエリアなのですね。開業後はさらに「ファッション」「観光」「レジャー・エンタメ」の偏差値が高い傾向にありました。

「行動DNA」は、たとえば商業施設運営者なら
・来館者ニーズに応えるためにどんなテナントに入ってもらうと良いのか
・どんな方へのどんな内容の広告が有効なのか

といった判断の参考にしていただけるデータです。

エリアへの来訪手段を分析しました。

虎ノ門ヒルズ駅を中心としているので、やはり鉄道で来る人が多いですね。しかし、開業前は、約8割が鉄道利用者でしたが、開業後はやや構成比が減少。徒歩や車の手段が増えています。

以上、<来訪者分析コース>の分析です。どんな人が再開発後の虎ノ門エリアに来ているかが掴めましたでしょうか?

【滞在分析コース】で解説!

ここからは、虎ノ門エリアを訪れる方が「どう過ごしているか」について【滞在分析コース】を通して見ていきます。

来訪タイミングの分析結果です。何曜日の、どの時間帯でより多くの人が来ているのかをヒートマップで可視化しました。

開業前は、平日16時間までの割合が多いですが、開業後は、平日17-19時台といった仕事終わりの時間の利用率が増えています。また土日のティータイム(14時-16時台)でも増加が見られました。

虎ノ門ヒルズ駅の利用者は、同日にどんなエリアで行動しているのでしょうか?

ヒートマップを見ると開業前は、駅に近いエリアに限定されていますが、開業後は行動範囲が広がっています。街が完成する中で、駅直結エリアだけでなくステーションタワーとは反対方向の新橋や森タワーにも多くの人が流れていますね。

最後に施設の併用率を確認しましょう。

縦の列が基準、横の列が比較地点です。基準の施設を利用している人を100%とした時に、他の施設を何%の方が併用したかを見ることができます。開業後、虎ノ門ヒルズ駅の利用者はステーションタワー、ビジネスタワー、森タワーの併用状況が濃く表示されており、2〜3倍にまで増加しています。

まとめ

①ステーションタワー完成で平日休日の利用者数が増加

10/6以降、虎ノ門ヒルズ駅の利用者が平日・休日問わず約2倍に増加。街の完成によって駅の利用者を恒常的に増やす結果に!

②非日常ユースが増えエリア回遊や滞在時間の向上に

元々の「グルメ」関心層に加え、再開発完了で「観光」「レジャー」層が増加。アフター5や休日利用、徒歩アクセス率向上によりお出かけ利用での来訪者が増えたことが確認できた。

③再開発の完了でビジネスに便利な最寄り駅として定着

虎ノ門ヒルズ駅と直結ビルの利用が増加。ステーションタワー完成で、エリアのオフィスアクセスが向上しビジネス利用者に好評。特に女性利用者の増加が顕著。

改めまして、【人流分析 即レポ】は、「国内1.5億のデジタルツインID」による本格的な人流分析を気軽にスタートできるunerryのサービスです。ニーズに応じた来訪者分析コースと滞在分析コースの2つをご用意しており、これまでご紹介した「虎ノ門レポート」はセットコースの一部をご体験いただける内容でした。

本レポートは、あくまでも一例です。場所(エリアやお店)や期間(数日間から年単位まで)を指定するだけで、目的の異なるさまざまな分析を実施することができます。

たとえば「虎ノ門レポート」は、街づくりや交通に関わる表右上のニーズに応えていますが、リテール分野なら自店舗や競合店舗の顧客分析に、メディアや広告分野ならデジタルサイネージの接触者分析に、そのほかイベントの来場分析にと、【人流データ即レポ】は、あらゆるシーンでご活用いただけるものとなっています。

データ分析初心者の方でも、しっかりと擦り合わせのお時間を持たせていただきますので、安心。最短2週間でレポート納品をさせていただきます。

質疑応答コーナー

当日いただいた、質問の一部をご紹介します。

Q.虎ノ門ヒルズ駅の分析となると、電車の停車や乗り換えによる立ち寄りもデータに含まれてしまうのでしょうか?
A.5分ごとの来訪検知が即レポのベースデータとなっておりますので、通過のみのデータが含まれる可能性/割合は極めて少ないものになっております。
Q.利用人数は、ユニーク数でしょうか?
A.人数に関しては、「即レポ」ではある時点を基準とした際の比率でご提示しています。当社SDKが組み込まれているスマートフォンアプリをご利用の方がベースとなりますが、年代性別についての偏りがある場合は、他のデータも組み合わせた上で、統計優位なかたちで割合をお出ししています。
Q.ビーコンが設置されていない場所でも、データ取得できるのですか?
A.即レポについては、GPSの常に蓄積されているデータがベースとなっております。ビーコン設置が必要となる個別分析については、別途ご相談ください。

担当講師から一言!

講師を務めた平井

自分たちが普段働いている虎ノ門エリアの景色がこの1年間で大きく様変わりしました。そんな中、実際にこの街に来ている人がどのように変わったのか興味を持ったのがこのエリアを分析してみたきっかけでした。開業後に駅利用者が増えたことがデータでもはっきりと確認できただけでなく、これまでよりも遠くから人が来ていることが分かったり、観光やレジャーといった非日常性を求めて訪れている人が多いことが分かったりと、「たしかに!」と「そうなんだ!」の連続でした。ぜひ皆様にもunerryの人流ビッグデータから導かれるそんな発見を体験していただきたいです。

2024年3月末まで、unerryも虎ノ門エリアにオフィスを置いており、ランチに仕事終わりのひと時にと、とても愛着あるエリアでした。虎ノ門ステーションタワー開業後の賑わいは肌でも感じるところで、まちの雰囲気は一層華やかになりました。【人流データ 即レポ】は、unerryがこれまで培ってきた人流データの分析ノウハウを、ギュッとお得に詰め込んだパッケージです。さまざまな活用方法がございますので、ぜひ一度お試しください!(うねりの泉編集部)

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