ひと

2025.09.03

うねりの泉編集部

新卒3年目でつかんだ“手応え” データアナリスト&広告の現場から

新卒3年目でつかんだ“手応え” データアナリスト&広告の現場から

新卒3年目。できることが増える一方で、任される役割や責任も大きくなり、“新卒”という肩書きを自然と脱ぎ始める頃。そんな節目を迎えた2人は、日々の業務の中で少しずつ、“手応え”を感じるようになってきました。

unerryで8.5億IDの人流ビッグデータと向き合ってきた彼らは、データアナリストと広告運用という異なるフィールドで、人の動きを読み解き、動きを生み出すデータの実感を持ち始めています。

ときに悩み、ときに壁にぶつかりながらも、裁量ある環境のなかで見えてきた“成長の輪郭”とは?リアルな視点から、ビッグデータ活用の現場に迫ります。

登場人物

株式会社unerry S&O部 分析プランナー 嶋﨑諒子(しまさきりょうこ)

出身大学&学部:京都大学大学院 工学研究科 都市社会工学専攻 (都市地域計画研究室)
入社:2023年4月
unerryでの仕事:アナリストとしてまちづくり系の分析レポート作成や、小売店向けのダッシュボード構築など、幅広い分野で分析を担当。7月からは、分析プランナーとして提案にも関わる。
好きな家事:皿洗い

株式会社unerry S&O部 アドオペレーター 大塚慎平(おおつかしんぺい)

出身大学&学部:立命館アジア太平洋大学 アジア太平洋学部
入社:2023年10月
unerryでの仕事:小売案件を中心にSNS広告の運用を担当。戦略立案から効果測定、改善提案までを一貫して担い、行動データを活用した高精度なターゲティングと検証を活かした提案を行っている。
好きな寿司ネタ:〆鯖

Q:学生時代の関心と、就職活動でunerryを志望した経緯について教えてください。

嶋﨑:
私は大学院までの6年間、まちづくり領域の研究に取り組んでいて、位置情報データも扱っていました。でも就職活動では当初、大手の食品メーカーを志望していました。

unerryを知ったきっかけは、研究室の先輩で2022年入社の住川さんに声をかけてもらったこと。話を聞くうちに、「位置情報って“人の動き”そのものなんだ」と気づいて、すごく面白いなと感じました。関心のあった「フードロス削減」など、さまざまな社会課題に応用できそうだし、やれることの幅が広い。就職活動としては大きな方向転換でしたが、「本気で働ける環境で揉まれてみるのも悪くないな」と、スタートアップへのワクワク感も志望理由の一つです。

大塚:
僕は嶋﨑さんほどデータに関わっていたわけではありませんが、広告会社でのインターンを通じて、情報を人に届けるマーケティングの面白さは実感していました。いろんな領域に興味があって、就職活動で一つの業界に絞りきれない中で「広告はさまざまな業界と関われるから、社会勉強になるよ」という知り合いからのアドバイスも響いて、広告業界を志望するようになりました。

unerryを知ったのは、僕も住川さんの紹介がきっかけです。広告に位置情報データを活用するというアプローチが新鮮で、届けるべき人に精度高く情報を届けられる仕組みが魅力的でした。

▼2人をunerryに誘った「住川さん」の記事はこちら▼

Q:これまでの、unerryでのお仕事について教えてください。またよく使うツールについても教えてください。

嶋﨑:
データアナリストとして、分析レポートやダッシュボードの作成を中心に、さまざまなデータ分析業務を担当してきました。

まずは営業チームからの相談を踏まえて、unerryのデータでどこまで叶えられるかを確認します。その後は、具体的にどんなデータを取得すべきかを精査。分析結果に違和感がないかを慎重にチェックしたうえで、レポートやダッシュボードにまとめていきます。

分析にはBigQuery(unerryの位置情報ビッグデータが蓄積されたデータベース)でのSQL抽出を基本に、必要に応じてPythonも使用します。可視化はTableauで行うことが多いですね。これらのツールは入社後に使い始めました。特にコーディングには学生時代から苦手意識もあったのですが、実務を重ねる中で少しずつ慣れていきました。

分析業務のほかには、チームリーダーとして、タスクのアサインや進行管理、10人を超えるインターン生のマネジメントにも携わりました。

チームの拡大に伴い私の役割にも変化がありました。これまでは営業チームとのやりとりやレポート作成が中心でしたが、現在はさらにクライアントに近い立場で要件定義やディスカッションを行い、分析方針の設計段階から関わっています。お客様の課題を踏まえてどんな分析が適切かを提案し、それを具体的な作業レベルに落とし込んで、アナリストに共有する。いわば“プランナー”的な立ち位置で、これまでの経験を活かす場面が増えてきています。

大塚:
僕は入社以来、広告の運用業務を担当しています。主にSNS広告が中心で、Instagram、Meta、LINE、Google、TikTokなど、複数の媒体を扱っています。

お客様のご要望や課題に対して、ターゲットや訴求内容を設計し、実際の広告入稿から配信・運用、レポート作成までを一貫して行います。広告配信によってどんな成果が得られたのかを分析し、次回施策に活かせるよう考察をまとめるところまでがひとつのサイクルですね。

ターゲティングにはBigQueryをよく使います。たとえば「過去数ヶ月の間にこの店舗を訪れた人に広告を届けたい」といった要望があれば、来店データを抽出して広告媒体に連携し、配信を行います。

嶋﨑:
現状分析を行うのがデータ分析。その後、人の動きを生みだしたり流れを変えていくのは広告配信。unerryではこの両輪があるのが特徴ですよね。

大塚:
そうですね。加えるなら、「広告を見て来店/来訪した人」という情報を「どんな生活圏で、普段はどんな場所で買い物をしているんだろう」と、よりペルソナが立体的になるような、お客様にとってより有意義なデータに強化してくれるのも分析の役割です。

Q:「これはunerryならでは!」と感じるのはどんな時ですか?

大塚:
unerryの広告運用は、仕組みからしてかなり独特だと思います。通常のデジタル広告では、オンラインのコンバージョンが主な指標となりますが、unerryでは「来店」といったオフラインコンバージョン、そして「購買」に至るまでの効果を計測可能です。

また、位置情報データを活かしたターゲティングをできるのも、unerryの強いところですね。「過去に来店したことがある人」や、逆に「競合店にしか行ったことがない人」など、目的に応じたターゲティングが可能なので、精度が高くて結果が出やすいです。

嶋﨑:
国内外8.5億IDのビッグデータ基盤、というデータ自体の面白さはもちろんですが、仕事に向き合う姿勢といった“動き方”の部分で、unerryらしさを感じる場面も多いです。

たとえば、入社して間もない頃、鈴木さん(取締役副社長COO)と二人三脚で進めた案件がありました。「新人だから手厚くサポートする」というスタンスではなく、「ひとりのメンバー」としてフラットに関わってくださったのが、すごく記憶に残っています。鈴木さんの考え方や仕事の進め方を間近で学べたのは、今振り返っても本当に貴重な経験だったと思います。一方で、困った時にはチームメンバーにすぐ相談できる環境があるので、安心して挑戦できました。

Q:データと向き合うときに大切にしているのは、どんなことですか?

嶋﨑:
一番大切にしているのは、「分析データに絶対にミスがないこと」です。どれだけ良いレポートを作っても、ひとつでも違和感のあるチャートがあると、全体の信頼性が揺らいでしまいます。だからこそ、案件の背景情報をしっかり把握した上で、ミスなく正確なデータをもって分析に臨むようにしています。

また、「(結果はわかったけど…)で、どうするの?」とならないようなアウトプットを出すことも重要です。unerryのデータは切り口次第でどこまでも深掘りできるからこそ、自分が“迷子”にならないように気をつけています。分析の目的を見失わず、施策に活かせる形にするには、営業メンバーに積極的にヒアリングしたり、商談動画をチェックしたり、業界トレンドをキャッチアップしたりと、地道なインプットも欠かせません。

大塚:
僕もまずは、「正しいデータを出すこと」が最優先です。unerryの位置情報データを信頼して、広告施策に活用してくださっているお客様に対して、ミスは許されません。

さらにその上で心がけているのは、「感覚に頼らず、ロジカルに考察すること」です。たとえば来店効果の可視化は、unerryが提供できる基本的な価値のひとつですが、分析を深めていくと、どうしても感覚的な解釈になりがちです。だからこそ、「なぜ来店につながったのか?」を、データに裏打ちされた根拠とともに説明できるように意識しています。

もちろん、お客様がお持ちの現場感覚はとても大事です。でもunerryとしては、数字で語れる強みをしっかり発揮することが使命だと思っています。お客様の現場感を念頭におきつつ、ロジックで価値を届けることを常に意識しています。

Q:新卒3年目、「手応え」を感じる瞬間を教えてください。

嶋﨑:
レポートをご覧いただいたお客様から、「自然に納得できるのに、新しい視点がある!」とコメントいただいた時は嬉しかったです。

営業チームの方とたくさん対話しながら仮説を深められた案件ほど、手応えを感じる瞬間は多いと感じています。その上で得られたデータから解像度の高いペルソナを描ききることができれば「じゃあ次にどんな施策をやろうか」と議論も前向きになります。

大塚:
「先方の現場感覚とデータが一致する」時は、同じスタートラインに立ったような気持ち良さがありますね。

たとえば「この施設は40〜60代の方の来店が多い」という肌感と、デジタル上の結果が重なった(広告に反応している人が一致した)時は、「やっぱりそうですよね」と納得感がある。その一致があると、次の施策も考えやすくなります。

広告は配信するまで結果が分かりませんし、意外な結果が出ることもあります。しかし、まずはお客様と目線を揃えられる「正しいスタートライン」に立てなければ、その後の“手応え”も得られにくいなと感じています

Q:2年前、入社したての頃と比べて感じる、「成長」について教えてください。

大塚:
1年目は「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」が苦手で、何をどこまで伝えるべきか分からず、コミュニケーションに悩む場面もありました…。広告配信のスキルだけでなく、あらゆる仕事の土台となる「ロジカルに考え、必要な情報を的確に伝える力」の大切さを痛感しました。

最近ではお客様の前で話す機会も増える中、反射的、感覚的に答えるのではなく、根拠をもった丁寧な説明を心がけています。お客様の真の狙いを叶えるために「データ視点で見た時に、どの条件が最も配信効率が良いか」を踏まえ、時には最初のオーダーとは別の切り口でも提案ができるようになったのは、自分なりの成長だと感じています。

また配信結果は、担当者の媒体特性やデータ活用の理解度によっても変わります。経験を積むことでスキルが磨かれ、失敗しにくく、より精度の高いアウトプットを出せるようになってきたことも、自信にもつながっています。

嶋﨑:
分析業務では、思い描いていたような結果が出ないことも少なくありません。「データ抽出方法に問題があるのか」「仮説が誤っていたのか」など、さまざまな角度から原因を探る中で、「結果が出ないこと自体にも意味がある」と前向きに捉えられるようになりました。

たとえば「施策の前後で差分が出るはず」と考えていたのに出なかった場合、それ自体が大きな発見です。現場で“効いている”とされていた施策でも、数字に表れていないことが確認できる。「なぜ結果が出なかったのか」を徹底的に考えること、それ自体に分析の価値があると強く感じています。

また、1年目は「できることが増える」ことに手応えを感じていましたが、マネジメント経験も経た3年目の今は、視座や思考の深さが求められるようになりました。「なぜそう考えるのか」を問われる場面も増え、「考え方を考える」ことを少しずつ意識できるようになっています。

もちろん大変なこともありますが、裁量を持って動ける環境に感謝しながら、一つひとつの経験を学びに変えていけていると感じています。

Q:unerryへの入社をご検討されている方へのメッセージをお願いします。

大塚:
unerryは2025年8月で10周年を迎えました。スタートアップらしい、裁量の大きさや勢いはありますが、実はしっかりとした基盤がある会社です。新卒がスキルや経験を身につけられる環境が整っていて、余計な不安を感じずに成長できる。ひと味違う広告や、ビッグデータに興味がある方には、すごくおすすめです。

嶋﨑:
unerryは手を上げればやりたいことができる会社です。「社会人1年目から超頑張りたい!」という人には、合っていると思います。新卒でだけでなく、「先月より逞しくなっている…」という中途入社の方もよく見かけます。年次や職種に関係なく成長できる環境だと思います。

unerryのデータは、「未来をつくるデータなのだ」とやっぱり、思います。可能性は無限大。入社してから3年の間にもできることが増えている。これから、どんな未来を作っていけるのか、楽しみです。

<新卒三年目!まだまだ悩みながら成長中>

ー新卒も通年採用となりました。ぜひご興味いただければと思います。ー

 

[取材日] 2025年5月29日 ※内容は取材当時のものです。

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